合格(うか)るが勝ち

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実は留年率が高い!?東大生が留年してしまう6つの理由とは

 

日本一の入試を乗り越えた東大生なのだから、東大で留年する人などほとんどいないと思っている人も多いのではないでしょうか。

 

しかし、実は東大の留年率は、日本の大学のなかでもかなり高いほうなのです。特に法学部や文学部では3割以上の学生が留年しています。(これでも法科大学院が設立されて以降、留年率は下がっています。) 

 

(こちらの記事でも少し触れたのですが、100人の東大生がいたら、留年せずストレートで東大を卒業できるのは75人しかいないんですよね。)

www.asuka-ukaru.com

 

なぜ、東大ではこれほど多くの学生が留年してしまうのでしょうか。そこで今回は、実はあまり知られていない、東大生の進級や卒業を阻む6つの障壁について説明していきます。 

 

東大生の留年パターンその1第二外国語で単位を落とす

 

文系(とくに文科Ⅲ類生)にはありがちなパターンです。東大では第二外国語(二外)が必修になっているため、2年生までにこの単位がとれないと留年になります。

 

現在は、文Ⅲ以外の学生であれば、もし単位を落としてしまっても、大学2年で再履修し合格すれば留年しないシステムにはなっているはずです(大学1年から2年には必ず進級できるようにシステムが変更されたため)。一方で文Ⅲ生は、大学2年の後期まで二外の授業があるので、この学期に二外の単位を落としてしまうと、一発留年です。

 

二外の単位を落とす人が多いのは、①出席を必要とするため②積み上げ型の科目であるため、といった理由があります。

 

東大の講義では、出席をとることはほとんどありません。そのため、大学受験を乗り越えて気が抜けたのか、入学後、大学に来なくなる人が一定数現れます。しかし、二外だけはクラスで授業を受けるため、出席をとられますし、出席率が単位取得にあたっての重要な要素となってきます。そのため、授業をさぼる癖がついてしまった人は、二外で単位をとることが難しくなってしまうのです。

また、二外は積み上げ型の科目であるため、一度授業に付いていけなくなると、どんどん落ちこぼれていきます。授業にただ参加するだけではなく、きちんと予習復習をこなすことが大切になってくるのです。

 

結局、このパターンで留年する人は、「東大に入学して、気が緩んでいる」という人がほとんどです。ほとんどの人にとっては二外は初めての科目ですし、1、2年で二外がスラスラ読めるようになる人などほとんどいないので、元々の能力の差もほとんど出ません。ましてやあの入試を乗り越えた東大生です。きちんと勉強すれば単位が取れるはずの科目を落としてしまう学生は、どこかで勉強を甘く見ているか、やる気をなくしてしまっている可能性が高いと言えます。

 

東大の各第二外国語の難易度や、選ぶときに知っておいてほしいことは以下の記事にまとめてあります。

asukask.hatenablog.com 

 

東大生の留年パターンその2進振り留年(降年)

 

東大には進学選択(以前は「進学振り分け」という名称だったことから「進振り」と呼ばれる)という制度があります。これは、2年生の中頃に自分の進みたい学部・学科を決める制度です。進学希望者が定数より多かった場合は、成績順に希望が通るというシステムになっています。

この進振りシステムについてはこちらの記事で解説しています。

asukask.hatenablog.com

 

ここで何が起こるかというと、「進学したい学科があったけれど、その学科が人気だったため、自分の成績では進学することが出来なかった」という状態になる学生が出てくるのです。

 

そのような学生は、「底割れ学科(人気がなさ過ぎて、定数が埋まっていない学科)」に進学するか、自主的に留年して次の年に進振りをもう一度やり直すかのどちらかになります。

そして後者のように自主的に留年することを、東大では「降年」と呼びます。

 

降年することで、その1年で授業を余分にとることができます。その余分にとった授業で高い成績を取ることができれば、自分の成績の平均を上げることができるので、次の年は進振りにより良い成績で臨むことができるというシステムなのです。

 

東大にはこの進振りの段階で留年(降年)する人も毎年います。

ただ、この進振りには、「運」や「情報戦」という側面もあるので、一概に「留年=悪い」と決めつけることはできません。

 

例えば、今まで全くの不人気であった学科が、その年だけ急に人気になるということもあり得るわけです。その場合、その学科に進学するのに必要な点が跳ね上がり、例年なら進学できる点数を持っていた生徒がその年に限って進学できず、やむを得ず降年するという場合もあります。

また、もしその学科が今年に限って人気であるということをSNSなどを通じて予測できていたら、第二希望の学科に志望を変えて、その学科から内定をもらうこともできたかもしれません。

 

もちろん、どんな事態が起こっても希望した学科に進学できる成績をキープするということが望ましいのですが、全ての人が毎回好成績をとれるわけでもないので、運が悪かったと切り替えることも大事です。

 

留年パターンその3留学(この場合、留年せざるを得ない)

  

ここで初めて、マイナス評価にならない留年が出てきました(笑)。留学という理由による留年です。

 

東大では、半年や1年などの長期間留学するという人も多い(1割くらい)のですが、残念ながら、東大のほとんどの学科では、留学している期間に履修すべき必修科目の履修ができないという理由で、留学するとほぼ自動的に留年になってしまいます。3年生の必修科目を帰国後の4年生で履修したり、必修科目として留学先で履修した単位を振り替えたりすることもできない場合が多いです。

 

まれに留学しても留年しないで卒業する強者もいますが、留学した場合はほぼ100%留年することになると思っていても差し支えないでしょう。

 

もっとも、東大には進振りがあるため、進学先の授業が始まった3年の秋から留学するという人が多いです。そのため、もし留年していなければ、1年留学して帰国する頃には4年生の夏になっているわけで、結局、就職活動も満足にできないという状態になります。

帰国してからもう一度3年生をやり直すことで、就職活動に万全の状態で参加できることになるので、制度上留年する必要があることも肯定的にとらえている人が多いです。

 

留年パターンその4院試落ち

 

大学院の入試(院試)に落ちて留年するとうパターンも、東大では多いです。特に理系は、ほとんどの学生が大学院に進学するので、「普通に勉強すれば受かる」と甘く考えていたら自分だけ不合格になってしまった、という話をよく耳にします。

 

また、法学部で弁護士志望の学生の多くは、法科大学院に進学して、司法試験を目指すという進路を選ぶのですが、この院試もかなり厳しい試験となっています。法学部はただでさえ試験勉強が大変と言われている学部ですので、そこにさらに法科大学院への入学のための対策も取らなければいけないとなると、多くの人が両立できず不合格になるのも頷けます。

 

院試に落ちた場合は、ほとんどの学生が留年して大学に残らざるを得なくなります(稀に秋から就職活動をして内定をもらう人もいます)。

 

 

留年パターンその5就職留年

 

「東大だから、就職なんて余裕でしょ」と思われる方も多いと思いますが、このパターンでの留年も、意外にいます。

 

1番の理由は、国家公務員(官僚)を目指す学生が多いことです。

国家公務員になるためには、まず2つの試験を受けなければなりません。その試験の時期が就職活動の時期と重なっているため、国家公務員の志望度が高い場合には、民間企業への併願をせずに、国家公務員試験だけを受験するという場合も多いのです。

さらに、その試験を突破しても、官庁訪問という面接で内定をもらわなければなりません。しかし、その面接で内定をもらえるのは試験合格者のたった3割、東大生でも5割未満しか内定をもらえないのです。

 

国家公務員を目指して不合格になった場合は、留年して次の年にもう一度官庁訪問を受ける人も多いです。官庁訪問は7月なので、官庁訪問に落ちて国家公務員になるのを諦めるという場合でも、その年は就職活動をせず、留年して次の年に民間企業から内定をもらう人もいます(その方が選択肢が増えるため)。

 

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また、国家公務員志望以外でも、就職留年する人もいます。

東大生は、そもそも「みんなで頑張って就職活動を乗り切ろう!」という雰囲気ではありません。人から見えないところで頑張ることを美徳とする風潮もあります。

その雰囲気に流されて、就職活動の時期になってもあまり危機感を持てず、積極的に活動しない人がいるのです。そのような人は、就職活動終盤になって周りの人が超一流企業に内定していることを知ると、留年してもう一度就職活動をやり直すという決断に至ることがあります。

 

留年パターンその6法学部で単位が取れない

 

ここであえて書かなければならないほど、試験で単位を落とす人が法学部には多いです。法学部の人は頑張ってください。

 

 

まとめ 東大生でも社会は厳しいぞ

 

このような理由で、東大生の留年率は高くなっているのです。しかも、留年した人が周りにいることも普通なので、留年に対する抵抗感も下がっているという事実は、東大の内部を知らない人からすると意外に思えるのではないでしょうか。

 

東大生はそれまで大きな挫折もなく、優等生として過ごしてきた人がほとんどですから、留年するような事態に陥って初めて挫折を経験するという場合が多いです。東大に合格したからと言って、社会は容赦してくれないんだぞ!

 

以上です。ありがとうございました。

 

 

 

受験生の方にとっては、知ってもあまり嬉しくない情報になってしまったかもしれません(苦笑)。受験勉強も大切かもしれませんが、大学に入学してからの方がもっと大変だということは忘れないでくださいね。

他の記事でも東大の学生生活や東大事情について紹介していますので、そちらもご覧ください!

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