合格(うか)るが勝ち

合格(うか)るが勝ちとは思っていない東大生凡人ブロガーが、東大生にしかわからない東大事情や受験情報について書き記すブログ

官庁訪問に失敗して、官僚になれなかった東大生へ

そろそろ官庁訪問の結果が出始める時期ですね。まずは官庁訪問お疲れさまでした。内定をもらえなかった方にとっては、つらい時期だと思います。

内定をもらった方は、おめでとうございます。その内定の影には、内定をもらえなかった大勢の学生の涙があります。そのことを忘れずに、より良い社会をつくるために精進してください。

 

官僚になりたいという思い・熱意に自信があって、何カ月も前から対策して、ハイレベルの試験にも合格して、面接の手ごたえだって悪くなかったのに、内定をもらえなかった人は本当に悔しい思いでいっぱいでしょう。でも、この経験が成長の糧となるときが、きっと来ると信じています。

(気持ちが落ち着いたら、次の記事も読んでみてくださいね。)

 

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官庁訪問に落ちた人にしかわからない現実

 

こんなことを書いているのは、何を隠そう、私自身がn年前に官庁訪問に失敗しているからです。当時の私は社会に対する問題意識が強く、なんとしてでもこの日本が直面する課題を解決して、全ての人にとってより住みやすい社会を作っていきたいと考えていました。(あんまり問題意識について語ると志望官庁が特定されそうなので、また別の機会に。)

 

だから、利益が出ないと存続することができず、利益を第一優先にせざるを得ない民間企業で働くことには疑問を持っていて、申し訳程度に行った民間就活でも「ここだ!」と思える企業がみつからず、結局、無い内定のまま官庁訪問の一発勝負に賭けることになりました。

 

その年に志望官庁が主催していた説明会にはほとんど全て参加しました。採用担当者とも政策について頻繁に話すようになり、評価してもらっていると思っていました。官庁訪問中は、このまま順調にいけば内定だよ、とほのめかされたりもしました。

しかし結果は、実質的な最終面接の日に呼ばれて「ついに努力が報われる日が…!」と意気揚々と面接に向かうと、私より評価順位の高かった人が、予想外に他の官庁に流出していかなかったという理由で、その日は面接すらしてもらえず、受付段階で帰されました。

 

東大生ってなんだかんだ官僚志望者が多く、官庁に進む先輩も多い。官庁訪問に失敗した先輩もいるけど、留年して再挑戦しようとする人もいます。だから、それなりに情報を仕入れて、対策して官庁訪問に行けば、自分も良い評価(内定)がもらえると思いがちです。

 

でも現実は、東大生であっても内定をもらえるのは、官庁訪問した人の5割いるかいないか。自分が内定をもらえなくても、何の不思議もないのです。一方で、同じ時期に官庁訪問した同級生の友人たちは、志望省庁から内定をもらっていたりします。

官庁訪問に通った人と落ちた人との間に溝ができるのは本当です。友人に比べて自分には何が足りなかったんだろうと落ち込みながら、もうどんなに頑張ってもその友人たちとは同期として入省できない現実に、打ちのめされることになるのです。

 

 

逃げたって良いと思う

 

東大生のうち7割くらいの人は現役で東大に合格していて、挫折を経験している人は少ない。良くも悪くもプライドは高い。挫折は人を成長させるとか言うけれど、失敗する人生より挫折なんてしない人生の方が良いに決まってます。

それに加えて、周りに内定をもらった友人がいるという状況であれば、落ち込まないほうがおかしい。頑張った人ほど、熱意のあった人ほど、現実を受け入れられなくても仕方ありません。

 

だから、まずは心身ともに休んで、悔しさを吐き出してください。

官庁訪問は厳しい戦いです。朝一で官庁を訪問して、日付が変わるころまで他の受験者と待合室に入れられ、その間に何度となく面接を受けます。待合室でも気を抜くことなどできないし、面接で予想外の質問をされたり、高圧的な態度を取られたり、理不尽な扱いを受けたりすることもあったでしょう。

それが連続して何日も続くわけで、そこまでしても内定をもらえなかったのだから、心身共に疲弊して当然です。むしろ、良く頑張りましたよ。

 

私も官庁訪問に落ちた後は、ただひたすら泣き続けました。今となっては当時の記憶がないくらいです。家からも出られなくなりました。内定した友人を見て、平常心でいられるわけがないから。

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n年前の私のように、民間企業を含めて内定を持っていないという人もいるかもしれませんね。大学院に進学する場合を除けば、そのような人は、たとえ就職留年するとしても、早かれ遅かれ就活を始めないといけません。

 

でも私は、そんな気力もなくなって、社会における自分の存在意義すら見つけられなくなってしまって、しばらく海外に逃亡しました。官庁訪問に落ちて、海外に留学とか、地方にインターンとか行く人なんてたくさんいます。もう無理だと思ったら、環境を変えてみるのもアリです。選択肢なんて無限にあります。本人は「逃げ」だと思うかもしれないけれど、それは「逃げ」ではないから。

 

(共に官庁訪問に落ちて、今でも交流のある大学の友人も複数いますが、皆どこか悟ってしまったというか、プライドとか目標を失って心にぽっかり空いた穴を、他のことに集中することで埋めている人は多いと思います。良い意味でも悪い意味でも(笑))

 

官庁訪問に落ちた私の人生選択

 

さて、n年前はあれほど官僚になって社会を変えたくて、官庁訪問に失敗してあれほど落ち込んでいた私ですが、結局それ以降は官庁訪問に再挑戦せず、官僚にならない道を選びました。

 

それは、あのころ官僚になれなかった悔しさを、今でも引きずっているから。官庁訪問に再挑戦して官僚になったとしても、悔しさを晴らすためにn年前に入省した友人より頑張って働いて、悔しさを晴らすために出世して…そんな官僚にはなりたくないからです。

 

官僚になるのであれば社会の利益だけを考えなければならない。もちろん、一度目の官庁訪問で内定をもらえなくても「社会に貢献したい」という思いをひたすら持ち続け、二度目の官庁訪問で内定を勝ち取る人もたくさんいます。

私もそんな人になれると思っていましたが、やっぱり悔しい思いは消えなかった。「社会に貢献したい」というポリシーに、「悔しい」という私的感情が間違っても入ってはいけないと思ったから、官僚になることを辞めました。

 

しかも私は過去に官庁訪問に失敗していて、例え官僚になれたとしても同期内での序列も低くなるから、「クビになりたくなければ○○(悪い事)をやれ」という指示(直接的なものではなく遠まわしなものだろうけど)がもし来たら、それに従わなければならなくなるときがくるかもしれない。「そんなのは自分のポリシーに反する」と言っても自分が生き延びられる甘い世界ではないことは、あのときの官庁訪問で実感しました。

 

もちろん官僚の世界でなくても、自分のポリシーに反することをやらなくてはならないことも、大人の世界ではあるでしょう。民間企業では公益よりも自社の利益が優先される場合も、もしかしたらあるかもしれなくて、それは弱肉強食の世界で生き延びていくために仕方ない面もあります。ただ、そんなときに「社会の不利益になることはやらない」と自分のポリシーを主張できる人間になりたいと私は思っています(まだそんな実力はないけど)。

だから、私は最初の職場としては成長性の高い某民間企業を選び、将来的には誰にも文句を言わせないくらいに、仕事における自分のスキルをひたすら向上させていくことを目指すことにしました。

 

そしていつかそのスキルを用いて、自分が問題意識を持っている社会課題を解決したり、社会貢献事業に役立つことができれば良いなというのが、n年前に官庁訪問に失敗した私のいまの目標です。

 

みなさんがどんな選択をするかは人それぞれだと思いますが、官庁訪問再チャレンジについては私見を書かせていただきました。まだそんな気持ちの余裕はないかもしれませんが、自分の進路について考えるときには、こちらの記事もぜひ読んでみてください。

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おわりに

 

自分の官庁訪問体験を書くことになる時が来るとは思っていなかったので、いざ書くとなると結構恥ずかしいです。(しかも官庁訪問経験者だということを隠してこのブログを続けていくつもりだったので、以前書いた記事にて官僚について色々と熱く語ってしまっていて恥ずかしい)。

それでも、官庁訪問を終えたばかりの方たちに、こんな人もいるんだということも知ってもらえれば、多少の慰めにもなるかもしれないと思って書きました。

 

こんな私だから、個人的には、昨今の官僚の不祥事には、本当に怒りを覚えています。官庁訪問に行けば、何より社会に貢献したいんだという、責任感と自己犠牲心の強い学生がたくさんいます。それでも官僚になれない学生がたくさんいるのに、そこから選ばれた人である官僚が、改ざんやら汚職やら何やってんだって思います。(でももし私が官僚になっていたら、そんな悪い上司と衝突して辞めていたかもしれない)。

 

とにかく、人生の選択は一つだけではありません。官僚になってできることがあればできないこともあるので、進路選択に優劣をつけるのは狭い価値観だと思います。国家総合職の試験とか官庁訪問に到達できるレベルにある人ですから、きっと社会に何らかの貢献が必ずできるはずなので、人生に対して妥協しないで進んでいってほしいなと思います。

 

まだそんなことを考える余裕はないかもしれないけれど、とにかくゆっくり休んでください。お疲れさまでした。

 

 

このブログでは東大生にしかわからない学生生活の様子や、受験勉強法について掲載しています。

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