合格(うか)るが勝ち

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世界大学ランキングと、そのなかでの東大の位置づけをどう評価するべきか

「世界大学ランキング」っていう言葉を聞いたことありますか?

「日本の大学の順位が低い」とか「日本の大学(とくに東大)のランクが下がっている」とか言われているのを聞いたことがある方もいるかもしれません。

 

逆に、世界大学ランキングに、日本の大学が多くランクインしていれば、日本人の学業努力が認められたようでうれしいと感じる人も多いのではないでしょうか。

 

実際、この世界大学ランキングを、日本の大学の序列と同じように、「偏差値」でとらえている人は多くいます。「東大が46位だったら、世界6位のハーバード大学に通う学生はどれだけ頭が良いんだろう」などと言っている人は多いですよね。メディアもそれを利用して海外大学を持ちあげたりもしています。

 

しかし、世界大学ランキングは、日本のような「偏差値」による評価基準とはかなり異なる基準で算出されています。なぜなら、海外の大学システムは日本のものとはかなり異なるからです。(アメリカの大学システムについてはこちらの記事で解説してみたので、興味がある方はご覧ください。) 

www.asuka-ukaru.com

 

そこで、今回は、この「世界大学ランキング」について、少し解説してみようと思います。

 

世界大学ランキングは実は二種類ある

 

世界大学ランキングは、実は、THE(Times Higher Education)によるものとQS(Quacquarelli Symonds)によるものと二種類あります。

 

どちらも2019年度版が発表されており、東大は、前者の順位では46位で2018年度(39位)より順位を下げており、後者の順位では23位で、2018年度(28位)より順位を上げています。

 

(参考:世界大学ランキング) 

https://japanuniversityrankings.jp/topics/00008/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000020963.html

 

とにかく、東大の順位だけ見てみても、2つのランキングでけっこう順位が違うという印象を持つ方も多いのではないかと思います。しかも片方のランキングでは順位が下がっているのに、もう片方では順位が上がっているというね。(笑)

 

2つのランキングの順位が異なる理由は、当然ですが、評価基準が異なるからです。ですが、この違いまで解説すると細かすぎるので今回は割愛します!

 

世界大学ランキングの評価基準

 

まずは日本国内の大学に焦点を当てて考えてみます。

 

2つの世界大学ランキングは評価基準が異なると言いましたが、評価に関わる要素は似ています。ざっと説明すると、その要素は「教育成果」や「論文の被引用率」、「国際性」などです。

 

これはたとえば「雇用市場での評判」や「研究面での評判」、「教員と生徒の比率」、「留学生比率」なども評価基準に含まれることになります。

「雇用市場での評判」であれば、世間の企業からの卒業生への評価と言い換えることもできると思います。日本社会は出身大学が採用や出世に大きく関わってくる社会です。そのため、東京大学をはじめとした難関大学を卒業した人への評価が高くなりやすいのは、理解できることかと思います。

 

また、「国際性」の項目では、その大学に留学してくる学生の割合なども含まれます。東大や京大、早稲田や慶應などの最難関大学は、日本への進学に興味を持つ海外の学生にとっても、一度は留学を考えるくらい有名な大学です。

 

つまりこの世界大学ランキングというのは、国内の大学だけに焦点を当てて考えてみれば、有名大学、すなわち偏差値の高い大学であるほど有利になるということになります。

 

世界大学ランキング=偏差値 なのか?

 

では、世界大学ランキング=偏差値なのかというと、そうではありません。たしかに同じ国内であれば、偏差値が高いほうが有利になりやすいのですが、大学システムも環境も異なる国外との比較になれば、話は変わってきます。

 

例えば「国際性」に着目して言えば、日本の大学とアメリカの大学とでは、留学生の集めやすさが変わってきます。アジアの学生であればまだ、日本に興味を持つ学生も多いですし、距離的にも近い日本に留学しようという学生もいるかもしれませんが、世界的に見た場合、アメリカの大学と日本の大学を比べれば、アメリカの大学に留学したいという学生のほうが圧倒的に多いと思います。日本語で学びたい留学生より、英語で学びたい留学生のほうが自然ですからね。

 

他にも「研究面での評判」といった評価基準にしても、同じレベルの学生ならば、英語が片言しか話せない日本人の学生と、英語ネイティブの学生とを比べれば、後者のほうが有利になるに決まってます。(本当は論文とか研究での評価も関わる複雑な基準ですけど、簡単に言うとそんな感じです。)

 

そうすると、同じレベルの大学であっても、英語圏の大学が圧倒的に有利になります。だから、日本の大学は近年、留学生の比率を高めることによって国際性を高めようとしているのです。

 

海外には大学受験戦争がない

 

そもそも海外の大学に入学するためには、成績はもちろんある程度は必要ですが、入試は必要ありません。日本で言うAO入試のようなものです。

(AO入試を否定はしませんが、国内でも、AO入試合格者は受験期に集中的に勉強をする機会がないため、AO入試による学力不足を懸念する声はありますよね。)

 

個人的には、東大をはじめとする日本の大学や、受験戦争を経て入学者が選抜される東アジアの大学の学生は、かなり学生個人の能力レベルは高いと思っています。受験勉強を通じて集中的に学力を高める時期がありますから。そしてただでさえ、日本は高校段階で、他の多くの国で大学レベルとされている勉強もこなしていますからね。

 

アメリカの学生が受験戦争を経験していないことによる勉強姿勢の違いは、留学生活での驚きの一つとして次の記事でまとめたので、関心ある方はどうぞ!

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世界大学ランキングに惑わされるな!

 

つまり、世界大学ランキングを「偏差値表」のように考えてはいけないのです。

ですから、例えば「日本の大学の世界ランキングが下がっている」というニュースを聞いたときに、「現代の子供の学力は下がっている」というように短絡的に決めつけてしまうのは良くありません。(そもそも片方のランキングで順位が下がっていても、もう一方のランキングで順位が上がっていたりするし…)

 

確かに大学が国際性を高めるように努力することは、世界ランキングを上げていくための方向性としては間違っていませんが、他にも、質の高い研究環境を整備したり、少人数教育を実施できるだけの教員を確保したりすることも、同じくらい大切なのです。そのため、大学への国からの補助を増やしたり、大学教授への待遇を改善したりすることも忘れてはならないと思います。

 

というわけで、世界大学ランキングについて語ってみました~。

このブログでは、東大生が、東大の学生生活や受験勉強法について解説しています!他の記事もぜひご覧ください。

 

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