今回は、東大に入学した後の4年間の一般的な学生生活について、お話してみたいと思います。
受験生のうちに、その先の大学生活にまで目を向けておくことで、その先の大学生活の4年間をどれだけ有効活用できるかが決まってきます。早いうちから大学生活をイメージしておいて損はありません。
また受験生にとっては、東大での学生生活をイメージすることで、モチベーションアップにも繋がることと思います。
それでは大学1年生から紹介していきたいと思います!
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大学1年生:新生活のはじまり
東大に合格し、新しい生活に心を躍らせて入学する大学1年生。サークルもバイトもあれもこれもやりたいと予定を詰め込む一方で、最初は張り切っていた講義についてはイマイチ期待外れ。次第に授業をサボるようになり、大学で勉強したかったことって何だっけ…?と分からなくなってくる人もしばしば見かけます。
入学
諸手続きで説明を受けたり健康診断を受けたりと、入学に必要な準備をこなしていきます。
東大には高校までのように「クラス」が存在していて、4月の最初の週には、このクラスごとに「オリ合宿」という合宿があります。(クラスの2年生が企画してくれます。)
とりあえず授業で見かけたら話しかけるくらいの友人もでき、一安心。わからないこともクラスの友人や2年生の先輩から情報を得たりして、協力して乗り越えます。
授業開始
1、2年生の授業は駒場キャンパスで行われます。授業は大人数の講義形式で、出席をとらないことも多いです。初めは期待して出席していた授業も、教授との距離が遠く感じたり、難易度が上がってくることによって、次第に退屈に感じてきます。そのうちに朝起きるのがつらくなってきて、授業をサボり始める人も多いです。
特に東大では、1、2年の間は教養科目を履修します。語学(英語、第二外国語)は文系・理系ともに必修。興味がない科目もある程度履修しなくてはなりません。しかも進振り(進学選択)があるので、(特に必修の授業は)きちんと出席して予習復習を行い、点数を確保する必要があります。
クラスの友人とは第二外国語の授業で顔を合わせますが、常に一緒に行動するというわけではありません。授業でクラス外の人と知り合いになることはありますが、その後も関係が持続することは少ないので、交友関係の基盤を作りたければ、サークルや学科のゼミなどに所属しましょう。
試験は勉強すべき範囲も広く、周りは東大受験をのりこえた東大生ばかりなので、それなりに勉強する必要があり、結構忙しく感じるかもしれません。バイトなどを入れすぎると死にます。
サークル活動
諸手続きの「(サークル)テント列」で様々なサークルから声をかけられ、東大のサークルの多さに圧倒されるでしょう。サークルビラの束は諸手続きでもらうことができるので、このテント列では、関心のあるサークルだけ話を聞きましょう。かわいい女の先輩が勧誘してくれることもありますが、そのほとんどは残念ながら東大生ではありません。
友人関係の基盤がサークルになることも多いので、サークル選びはよく考えましょう。
実際にいくつかのサークルに加入してから、そのサークルとの相性を考える人も多いです。そのため夏休み明けまでに退部してしまう人も少なくありません。
新歓期や夏休みには合宿も行われます。練習や活動の他に、夜にはコンパなどもあり、先輩方や同期と仲良くなれます。
アルバイト
大学生活に慣れ始めるGWや夏休みごろから始める人が多いです。入学後すぐにお小遣い稼ぎをしたい人は、春休みのうちにバイト先を探したり応募したりしておくと良いでしょう。
文化祭(五月祭・駒場祭)
東大の文化祭は年に2回、本郷キャンパスで行われる五月祭と駒場キャンパスで行われる駒場祭とがあり、模擬店の運営や文Ⅲ劇場(駒場祭で文Ⅲのクラスを中心に行われる演劇)については1年生の各クラスが中心となって行われます。
クラスの団結を強めるいい機会にもなります。
交友関係
交友関係は、高校時代までと比べると広く浅くなりがち。自分次第で人脈を広げることもできますが、積極的にかかわらないと、全て顔見知り程度で終わってしまいます。大学には大勢の学生がいるので、自分と価値観の合いそうな人を積極的に探してみましょう。
1年の秋ごろになると、なぜかクラスやサークルの友人の彼氏・彼女持ち比率がかなり上がっています。みなさんリア充してますねえ。
大学2年生:中だるみ
1年生のうちに単位数を確保する人も多く、1年のときよりも授業や試験について得られる情報量も多いため、効率的に成績をとっていく人が増えます。そのぶん、大学にあまり姿を見せなくなる中だるみの時期。
授業
授業は相変わらずつまらないものも多いですが、2年までに取るべき単位を取り終わる人もでてきて、大学に来る頻度が減ります。そのぶんサークルやアルバイトなどに精を出す人も多いですが、しっかりと将来を見据えて行動を起こしていかないと、無駄な1年間を過ごすことになります。(この1年を後悔する大学3、4年生は多いです。)
文系生が必修科目を取り終えていくのに対して、理系生の場合、授業の難易度が上がっていく場合が多いです。2年の終わりごろには学業もかなり忙しくなってくるでしょう。
進振り(進学選択)
東大では大学2年の夏に学部が決定します。秋からは専門科目の授業も始まり、自分の関心のある科目を多く受講することができて充実感を感じるかもしれません。一方で、あまり学業に専念する気がないと、進振り前とあまり変わらないモチベーションで授業に参加し続けることになります。
サークル活動
駒場で活動を行うサークルの中には、2年生が執行学年になるところも多いです。新歓活動や外部との交渉など、サークルの中心として運営を担うようになります。
練習に打ち込むことができる時間も、2年生の時期が一番長いです。
アルバイト
学業をそっちのけにしてアルバイトをする人も多いです。しかし、試験前にもシフトに入らざるを得なかったり、バイト先での飲み会が多かったりして、勉強等に本当に必要な時間が削られてしまう人も多いです。
また、この時期はアルバイトだけでなく、長期インターンやボランティアなど、社会の仕組みを知る活動を行うことができる貴重な時期でもあるので、目先のお金に惑わされないようにしましょう。
大学3年生:将来について考え始める
大学3年生になると、生活の中心も本郷キャンパスに移り、ゼミや研究室に配属されるなど、学問の専門性が高まります。一方で卒業後の進路について考え始める人も多く、大学院に進学するのか就活するのかで悩む人も。
学業
理系の学生は研究室配属が決まりはじめ、夜遅く、あるいは泊まり込んで朝まで研究や実験に明け暮れることもあります。
文系の場合は、ゼミ活動が活発な学部もある一方で、普通の演習の講義を「ゼミ」と呼ぶ学部もあり、大学院進学を目指すガチ勢と、就活など他の活動に重きを置くその他の学生との間に、学問に取り組む姿勢への差が生じてきます。
大学3年の秋ごろから海外留学を経験する学生も多いです。1年間休学して海外の大学に留学し、語学力を高めつつ専門性を身につけて帰ってきます。
就活準備
夏休みにインターンに行ったり、就活に役立ちそうな資格を取得したりと、就活に焦り始める人もいます。3年冬ごろから本格化する就活を前に、夏のうちにインターンの選考を受けておくことは、就活本番での面接の練習にもなります。
サークル活動
本格的なサークル活動は下の学年に引き継ぎ、ほぼサークルを引退状態になっている人もいますが、まだゆるゆると駒場に顔を出して活動をしている人もいます。時間があって本郷系のサークルに新しく加入する人もいます。
大学4年生:迫りくる社会人生活
大学4年の前半は就職活動や大学院入試のための勉強に明け暮れることになります。進路が決まれば、卒論や研究をこなしながら、残りわずかとなった大学生活を楽しみます。
就職活動
就職活動はかなり精神的に堪えるものです。早い人は、数社を受けただけで他の人が知らないうちに内定を獲得しているのに対して、何十社も受けたのに内定をもらうことができない人がいるという「格差」が目に見える形で存在していることを肝に銘じておきましょう。(東大生だからと言って甘く見ていると苦労します。)
面接に落ちるたびに激しく落ち込む人もいると思いますが、時には「運が悪かった」とあきらめることも必要です。一方で、自分を客観的にとらえて反省し、面接ごとに改善点をしっかりとフィードバックして次の面接に生かすことが大切です。
大学院入試
大学院に進学することを考えている人は、入試に合格しなければなりません。研究室や教授によっては、いままでの学業努力を評価して入試でも高評価をくれるのに対して、研究室の活動が忙しすぎて大学院入試勉強が間に合わなくなってしまう人もいます。
特に法学部は普段の試験勉強だけでも大変なうえに、法科大学院の入試は倍率が厳しいため、入試に合格できず留年する人も多いです。
卒業旅行
進路が決まって卒業できそうであれば、卒業旅行に出かけます。社会人生活を前に、楽しい大学生活もあとわずか。
卒業論文
学部によっては卒論を書く必要があります。苦労せず書き上げる人もいますが、かなり苦労する人も多数。これが終われば無事卒業です!
まとめ
大学では、自分から積極的に行動を起こしていかないと、何も学ぶことなく卒業してしまいます。しかし、自分の進路について考え、計画的に行動していくことで、充実した4年間を過ごすことができます。
何も考えずに過ごすと、私みたいに、大学生活を後悔して、後輩に説教じみた教えを説く老害()になりかねませんので気を付けましょう。(笑)
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